音楽留学の費用を解説!円安でコスパの良い音楽大学ランキング【2025年版】

女性がヴァイオリンを弾いている様子 音楽大学・音楽院

音楽留学は、演奏の技術向上や異なる環境にチャレンジできる絶好のチャンスです。

しかし、現地の情報がなかなか手に入らないことで、学費や生活費に不安を感じて音楽留学を諦めてしまう人も多いかと思います。

この記事では、音楽留学の学費や生活費について詳しく解説し、円安時でも留学のコストパフォーマンスが良い音楽大学のランキング形式で紹介しています。

何となくお金がかかりそうで諦めかけていた人も、意外と音楽留学のハードルが高くないことを感じていただけると思います!

音楽留学の費用の内訳

留学と聞いても、一概に学費や生活費のイメージが湧かないものです。まず、音楽留学の費用は大きく分けて以下の3つから成り立っています。

  1. 授業料:各大学のウェブサイトで確認できます。
  2. 生活費:住居費や食費、移動費など。留学先の物価や生活スタイルにより変動します。
  3. その他:ビザ取得費用、健康保険、航空券など。

これらを合計した金額が音楽留学に必要な総額となります。

あくまでおおよその目安をご紹介しているため、人によってかなり幅がありますので、参考程度にとどめてください。

【円安時でもコスパの良い音楽大学ランキング】

円安時でもコストパフォーマンスが良い音楽大学をランキング形式でご紹介します。ここでは、授業料の安さ、教育の質、生活費の安さを基準に選んでいます。

1. ベルリン芸術大学(ドイツ)
2. カーティス音楽院(アメリカ)
3. ウィーン国立音楽大学(オーストリア)
4. ミラノ音楽院(イタリア)
5. ワルシャワ音楽大学(ポーランド)

それぞれの音楽大学について、解説していきます。

ベルリン芸術大学(ドイツ)

ベルリン芸術大学(Universität der Künste Berlin、UdK)は、ドイツ・ベルリンにある有名な芸術大学で、音楽学部も世界的に名門とされています。

学生のレベルが高い一方で、授業料がとても安くほとんど無料で留学できることが特徴です。

授業料

ドイツの多くの公立大学と同様、ベルリン芸術大学も授業料は無料です。

授業料と別に、学期登録費用(Semesterbeitrag)が約300~350ユーロ/学期(半年間) がかかりますが、これにはベルリン市内全域の電車バス定期券代が含まれています。

日本円で年間10万円程度(通学定期券代込み)の負担で通学できますので、学費の負担はほとんど無いと言えます。

生活費

ドイツ・ベルリンでの留学中にかかる生活費は、住む地域やアパートのグレードによって異なりますが、ベルリンは比較的生活コストが抑えられる傾向があります。

  • 住居費(学生寮またはシェアハウス):月額 400~800ユーロ(約6万円~12万円)
  • 食費:月額 200~300ユーロ(約3万円~4万5千円)
  • 健康保険料(留学生保険):月額 110~150ユーロ(約1万6千円~2万2千円)
  • 合計:年間約 10,000ユーロ~(約150万~)

食費や健康保険料などは、アメリカやイギリスと比べるとかなり安く抑えることができるのではと思います。

住居にあまり拘らないということであれば、基本的には日本で暮らすのと変わらない生活費であると思います。

カーティス音楽院

カーティス音楽院(Curtis Institute of Music)は、アメリカのペンシルベニア州フィラデルフィアにある世界的に有名な音楽大学です。

この音楽院の特徴の一つは、すべての学生が全額奨学金を受けられる点です。

ただし、生活費や教材費・保険料などの付随する費用は自己負担となり、留学生の場合はさらにビザの申請費用や渡航費用も加わります。

そして、授業料が無料である一方で、その分毎年の入学希望者がかなり多く、入学のためには突出した才能がなければ入試に突破できないということが最大のハードルです。

学費

全額奨学金により無料です。

これは、世界的に見てもかなり稀なケースで、他のアメリカの音楽大学(ジュリアード音楽院やバークリー音楽大学)の学費が 約50,000ドル(日本円で約750万円)であることを踏まえると、別格のメリットと言えます。

生活費

  • 住居費:月額 600~2,000ドル(約9万~30万円)
  • 食費:月額 300~900ドル(約4万5千円~13万5千円)
  • 健康保険料:月額 約200~300ドル(約3万~4万5千円)
  • 合計年間 約12,000ドル~(約150万~)

アメリカの東海岸の都市にしては、フィラデルフィアは意外と安く生活できる都市です。

ニューヨーク等の大都市と比較すると家賃もそこまで高くなく、食費も安く抑えられる傾向があります。

ウィーン国立音楽大学(オーストリア)

ウィーン音楽大学(Universität für Musik und darstellende Kunst Wien)は、音楽の都として有名なオーストリア・ウィーン市内に位置し、クラシック音楽の中心地であるウィーンで学ぶことができる世界的に有名な音楽大学です。

モーツァルトやベートーヴェンの伝統を受け継ぎながら、意外にもクラシック以外の現代音楽や多様なジャンルにも対応した教育が行われています。

オーストリアの公立大学と同様、ウィーン音楽大学の学費は非常に安価で、特にEU圏外の学生でも負担が少ない点が特徴です。

学費

  • 授業料:年間約 726.72ユーロ約11万円・EU圏外学生の場合)
  • 学期登録費用(Semesterbeitrag):約20ユーロ約3,000円・半年ごとに)

国立大学なので、非常に安い傾向があります。合計しても年間約12万円程度の負担で音楽の都で学べることは、非常に大きな魅力です。

生活費

ウィーンはヨーロッパの中で生活費が抑えられる都市の一つとされます。

住居費は選ぶ地域によって差がありますが、ウィーンの治安はかなり良いので、エリアにこだわらなければ少ない負担で生活できるかと思います。

  • 住居費(学生寮またはシェアハウス):月額 400~700ユーロ(約6万~10万円)
  • 食費:月額 200~300ユーロ(約3万円~4万5千円)
  • 健康保険料:月額 100~150ユーロ(約1万5千円~2万2千円)
  • 合計:年間 約10,000~12,000ユーロ(約150万~180万円)

ミラノ音楽院(イタリア)

ミラノ音楽院(Conservatorio di Musica “Giuseppe Verdi” di Milano)は、イタリア最大規模の音楽院で、特にオペラや声楽教育の分野において世界的に著名な音楽大学です。

学費

イタリアの国立音楽院の中でも、ミラノ音楽院は学費が比較的安価で、学生の経済状況に応じた負担軽減措置が取られています。

年間学費約1,000~2,000ユーロ(約15万~30万円)とされており、非常に少ない負担で授業を受けることができます。

生活費

ミラノはイタリアの中で生活費が高い都市の一つですが、寮やシェアハウスを活用することでコストを抑えることができます。

  • 住居費:月額 500~900ユーロ(約7万5千円~14万円)
  • 食費:月額 200~300ユーロ(約3万円~4万5千円)
  • 健康保険料:月額 約50~100ユーロ(約7千5百円~1万5千円)
  • 合計:年間 約10,000~14,000ユーロ(約150万~200万円)

ベルリンやウィーンなどのドイツ語圏と比較すると、ヨーロッパの中ではやや生活費が高い傾向があります。

ショパン・ワルシャワ音楽大学(ポーランド)

ワルシャワ音楽大学(Uniwersytet Muzyczny Fryderyka Chopina)は、ショパンの名を冠した歴史ある音楽大学で、ポーランドの音楽教育の中心地です。

特にピアノや声楽、室内楽の分野で著名ですが、特にショパンが好きでショパンの勉強をしたいという方には最適な音楽大学です。

学費

  • 学士課程:年間約6,000~8,000ユーロ(約90万~120万円)
  • 修士課程:年間約8,000~10,000ユーロ(約120万~150万円)

授業料は、他のヨーロッパの国立大学と比べるとやや高い傾向があります。

生活費

  • 住居費:学生寮またはシェアハウス 月額150~300ユーロ(約2万5千円~4万5千円)
  • 食費:月額150~200ユーロ(約2万5千円~3万円)
  • 健康保険料:月額50~100ユーロ(約7千5百円~1万5千円)
  • 合計:月額

年間合計生活費は約70万~120万円で、ポーランドはヨーロッパ内で生活費が非常に安い国の一つです。

とにかく他の国と比べてダントツで生活費が安いので、授業料が安いよりもこちらの方がメリットが大きい場合もあります。

音楽留学の費用を抑えるためのポイント

音楽留学の費用を抑えるためのポイントをいくつかご紹介します。

1. 奨学金を活用する

各大学や団体が提供する奨学金を活用することで、費用負担を軽減できます。

奨学金は留学先によってかなり事情が変わりますので、前もってご自身で調べておくか、カウンセラーに相談することをお勧めします。

2. 生活費を抑える

節約生活をすることで生活費を抑えることができます。

学生寮に共同で住んでなるべく自炊するなど、日々の生活コストを意識することで、月々の支出を抑えることができます。

ヨーロッパでは、外食時にチップが必要な国も多いので、外食をなるべく避けるようにするとかなり節約できます。

3. 現地でアルバイトをする

労働ビザの許可があれば、現地でアルバイトをして収入を得ることも可能です。

ビザについても国によってビザ取得のハードルがかなり変わりますので、ご自身で調べておくか、カウンセラーに相談することをお勧めします。

結論

音楽留学は、費用面での不安さえ解消できてしまえば、実は日本の音楽大学で学ぶよりも良い選択肢であると思います。

予算やその国の治安・言語など、様々な要素を考慮しながら自分に合った留学先を選ぶことが重要です。

ランキングに掲載していない音楽大学以外でも、学費がかなり安く入学のハードルも低い音楽大学はありますので、お気軽にカウンセラーにご相談ください。

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